マルチディスプレイと4Kモニターの大画面の比較

マルチディスプレイで巨大なデスクトップでMT4

FXに限らずトレーダーの投資風景としては、モニターが複数台並んでいて、それぞれにチャートが表示されているイメージではないだろうか。

FX初心者なら必ず憧れる風景の一つだと私は思っているし、私自身憧れたものだ。ところが、実際に複数画面で表示させるとなると、いろいろと問題が出てくる。

その一つが、画面毎にチャートを表示させるという単純なことが案外問題がある。例えば、モニター4台それぞれにチャートを表示させようとする場合を考えてみる。

モニター毎にチャートソフト、例えばMT4を表示させるのが最も簡単な方法だろう。

幸いMTの場合、インストールフォルダを変えると同時起動させることができるので、4つ表示させるとなると、4箇所にMTをインストールしておいて、それぞれを起動させればいい。

そこまでは、とりあえず問題ない。

しかし、4つのMTを動かすとなると、PCの動きが重くなる。

そして、最大の問題がFX業者が同じアカウントの同時ログインに関して非推奨だという点だ。同時ログインをした場合に何らかの不具合が発生してもおかしくない。

と、考えると、同時ログインは避けたいと思う。とはいえ、JFXは複数ログインOKと明言しているように複数ログインOKの口座もある。こういう口座を利用すればこの点はクリア出来る。

一般的にはJFXのようにMT4で注文できないようなFX口座は大丈夫っぽい。トレードはトレード専用のMT4か他のツールで行うようにしておけばいいのかもしれない。

マルチディスプレイで巨大なデスクトップを構築

MT毎に業者を変えれば問題ないが、そんな人は少ないだろう。FXの場合、FX業者毎に微妙にレートが異なるので、異なる業者だと何かと都合が悪い。

しかし、チャートを見るだけならブラウザでもいいとか、MT以外のツールでもいいと言う人は問題ない。

問題はMTでなきゃ嫌だ、と言う人だ。ちなみに複数のMTを起動するとPC自体も動作が重くなるので、この点でも推奨できない。

解決方法としては、複数のディスプレイを一つの大きなデスクトップとして使う方法だ。

こういう使い方を考えると、ノートパソコンではちょっと難しく、デスクトップパソコンが欲しいところだ。

というのも、この方法にはグラフィックボードが対応している必要がある。加えて、モニターも同一(できればDisplayPort対応)の方が望ましいのはいうまでもない。

グラフィックボードだが、AMDならEyefinityテクノロジーに対応しているボードが必要だ。6台のモニターに対応している。

NVIDIAはSurroundテクノロジーで3台のモニターに対応するが、3台というのが実に微妙だ・・・

というわけで、この用途を考えるとAMDのグラフィックボードがおすすめだ。

しかし、考えてみると、こんな使い方をするのなら、最初から4Kモニターでも良いような気がする。

一般的なモニターの解像度は1920x1080あたりではないだろうか。これを4台のディスプレイを上下左右に配置して一つのデスクトップとすると3840x2160の広さになる。正に4Kモニターと同じ広さなのだ。

もちろんこの解像度に対応しているグラフィックボードは必要だが、最近はノートパソコンでも対応しているものが多い。

マルチディスプレイと同じ大きさの4Kモニターサイズは?!

23.8型と49型のディスプレイ比較

解像度的には4Kモニターで同じだとして、画面が小さくなると文字が小さくなったりして見にくくなる。

23インチクラスが4つ分の大きさと同じくらいのモニターサイズはどの位が妥当なのだろう。

机の上で使用することを考えると60型なんてのは想像しただけで圧迫感がある。普通に考えて40インチ前後が妥当な大きさだと想像するが・・・

IOデータのモニターを例に考えてみる。

23.8型の画素ピッチは0.2745mm、43型の画素ピッチは0.2451mmと90%くらいの大きさになる。

49型になると0.27963mmと23.8型モニターとほぼ同じピッチだ。

そして、このくらいの画素ピッチが最も見やすい。Windowsは解像度96dpiが基本であるため画素ピッチは0.265mmとなる。そのため23インチのフルHD(1920x1080)がだいたい基準と考えていいだろう。

横幅は、23.8型が541mmに対して、49型は1,109mmと23.8型2台分よりやや大きいが、高さは49型が644mmで、23.8型が323mmなので、縦に2台並べるとほぼ同じくらいになる。

こうしてみると、だいたい49型4Kモニターが妥当な大きさと言えそうだ。

応答速度は、49型が8msに対して、23.8型は14msとなっており、この点でも49型の方がいい。

折角なので、価格面でも見てみよう。

2021年4月現在、LCD-M4K493XDBはAmazonで10万円前後で売られている

一方、23.8型のEX-LDQ241DBは24,000円弱なので4台だと10万円弱ということになる。モニターだけだとほぼ同額で用意できるが、モニターに加えて、モニターアームやケーブルなどの費用がかかる。

さらにマルチディスプレイにすると電源ケーブルやモニターケーブルなどの配線で背面がゴチャゴチャするなどの問題もあることから総じて4Kモニターが良さそうに思える。

問題点は、4Kモニターの49型は選択肢がないところだ。このIOデータの製品以外は見かけない。43型になるといくつかあるが、49型はかなり限られてくる。Acerから48.5型の4Kモニターが7万円弱で売られているくらいだろうか。

となると、若干、画素ピッチが小さくなっても43型を選ぶか否かだ。ちなみに43型の画素ピッチ0.2451mmというと21.5型の0.24795mmとほぼ同じだから、問題ないレベルだとは思う。

実際、マルチディスプレイ用のモニターを選ぶ時に視認性を考えて敢えて21.5型を選ぶ人も少なくないからだ。

43型4Kモニターとなると、DELL、LG、Acer、フィリップスなど沢山の選択肢が出てくる。価格も5万円台から高くてもDELLの11万円前後だ。DELLの場合は公式サイトなら10万円以下で買えることも多い。

若干、話がそれてしまうが、Dell デジタルハイエンドシリーズ U4919DW 49インチワイド曲面モニタ-(2018年10月23日発売)を2台上下に重ねるというのも悪くないな気もする。

デル株式会社

4Kモニターは机の上に載せたくないかも・・・

【43/49/55型サイズ徹底比較】設置場所に悩む4K大画面ディスプレイ

4Kモニターは確かにいいかもしれないが、何となく机の上に載せたくない気がする。

上述のLCD-M4K491XDBの場合、スタンド有りの状態で奥行217mmとなっている。約22cmで、モニター単体で8cmほどだから前後に7cmずつ足がでる。と言うことは最も机の端においた場合でも、画面の位置は机の端から15cmの位置に来る。

この点においては24型のモニターでもほぼ同じなのだが、何となく圧迫感を感じるような気がする。

余談ではあるが、LCD-M4K491XDBのスタンドはかなり安っぽいので、そのまま机の上に載せるのは大きさ以前の問題として個人的には気に入らない。ところが、LCD-M4K491XDBはVESAに一応は対応しているがVESA(400mm×200mm)であり、重量もスタンド無しで11.9kgあることからモニターアームの使用は難しそうではある(それでも4Kモニターとしては軽い方で、デルの43型は14kgを超えている)。

それでも20kgまで対応しているモニターアームもあるので、そういう製品なら重量的には十分対応可能だろう。VESAのサイズに関してはエルゴトロン VESA Bracket Adaptor Kit 97-759のような変換アダプターを用意すれば使える可能性は高い。

他には、机の上に載せたくないと言う私のような人には、例えば、突っ張り棒で取り付けるタイプがある。部屋の真ん中などでは天井に穴があきそうで嫌かも・・・

となると、机の背後に、テレビ台を置く方法が良さそうだ。

机の高さは概ね70cm前後なので、モニターの下部が70cm以上に上げられるタイプなら使えそうだ。

例えば、TT306503GBというテレビ台は、キャスター付で高さ調節もできる。ただし、絶妙な位置に・・・となると難しいかもしれない。

こうしてみると、43型の4Kモニターが無難な選択なのかもしれないが・・・いずれにしても大きすぎるという欠点はある。

ところが、43型も微妙ではある。

そもそも安価な4Kモニターはテレビのパネルを流用することで実現しているようで、テレビ寄りな仕様となっている。

そのため、フリッカーフリーに対応していなかったり、アンチグレアではなくて、せいぜいハーフグレアとなっているのだ。

画面をずっと眺めることを考えると、ちらつきを押さえるフリッカーフリーには対応していて欲しいところだ。

画面の光沢については、部屋の明るさを抑えることである程度は対応できないわけでもない。

そう考えると、IOデータのモニターはなかなか良さそうに思えてくる。

ところで、4Kモニターではないが、横長のモニターを使うという方法もある。

この人の場合はデルの49インチ曲面モニターを使っている。恐らくは27インチ デュアルQHD(2560×1440)モニター2台分の広さだと思う。

高さがない分、圧迫感は少ないようだ。

デルのサイトには、このモニターを上下に2台重ねている画像が載っているが、これもなかなか良さそうだ。

いずれにしても価格的にはこの局面モニターを買うより通常のモニター2台買うほうが安い。ただし、こちらの方が見た目はかなりスッキリする。

画素ピッチが0.234mmと27インチ並で若干小さくなっているの点は要注意だ。

IOデータの4Kモニターが良さそうだ!

49型か43型かサイズの話になると、下記を参照してもらいたい。

IOデータのパネルはADSというIPSを改良したパネルだ。

IPSはもともと視野角が広く、大きな画面でも概ね変化なく見えるようだが、それでも画面の端になると多少色合いが違ってくる。ADSはIPSより更に視野角が広いため、その点多少改善されることが期待できる。FXにそこまでの視野角がいるのか?と訊かれると、どっちでもいいかもしれないが・・・

49型のレビューがあるので、横から見た画像などが見られる。レビュー自体はメーカーのサイト内の記事なので悪口はないw

49型にはDA-PFA491という専用保護フィルターが別売されている。これはノングレア加工されており、効果のほどは不明だが映り込みの軽減もしてくれるようだ。価格が3万円以上するのがやや難点だろう。

というわけで、LCD-M4K491XDBDA-PFA491のセットをおすすめしておく。価格はセットで12万円弱で購入可能だろう。

なお、Amazonでは、LCD-M4K491XDBとほぼ同じ仕様のEX-LD4K491DBという製品が販売されている。

価格はEX-LD4K491DBの方が26,000円ほど安い。仕様書をざっと眺めた感じだと、ほぼ同じ製品だと思われる。違いは保証期間が5年から3年に減っていることと、一部法規制の適合を受けていない(PCグリーンラベル Ver.13を取得していないなど)位のようで、一般的にはほとんど問題ないレベルの違いだと思うので、私が買うとしたら安い方を選ぶ。

結局マルチディスプレイと4Kモニターのどっちがいいんだ?

マルチディスプレイのメリットは、例えば上段に設置したディスプレイの角度調節ができるので見やすい。

もちろん、アンチグレアで安価なディスプレイも沢山売られている。

デメリットは、配線がゴチャゴチャする、MTなどを複数起動させる必要があり動作が重くなる可能性が高い。

MT4を複数起動させるという点については、グラフィックボードで複数画面を一つとして使う機能がある場合もあるので、そういう機能を使えばマルチディスプレイで4Kモニター並の解像度を得ることは可能だ。

また、MTを複数起動させるのではなくて、ブラウザのチャートを利用すれば重くなる点は回避できそうだ。

4Kモニターなら、広大な画面を一つのモニターで実現できるので、MT一つで複数チャートを表示するのは簡単だ。それから、配線などがスッキリする。

しかし、圧倒的な威圧感があり、しかも4Kモニターだと全体の角度しか変えれないので、全体は見にくいかもしれない。モニター自体もビジネス用途とは言い難いものが多い。

と、まあ、なんとなくマルチディスプレイの方が分が良い気がしなくはない。

やはり50型の4Kモニターでアンチグレア、フリッカーフリーなどビジネス用途に向いたディスプレイが登場してくれれば良いのだが、そもそも50型を机の上に置くととても邪魔な存在なため、50型をビジネス用途で買う人が少ないだろうことは想像できる。

となると、そのような製品を販売するメーカーがどの位あるのか・・・と想像すると難しそうな気はする。

画素ピッチでディスプレイを比較

主だったモニターを画素ピッチで比較してみる。

画面サイズ解像度画素密度画素ピッチ
231920×108096ppi0.265mm
241920×108092ppi0.277mm
241920×120094ppi0.269mm
272560×1440109ppi0.233mm
312560×144095ppi0.268mm
342560×108082ppi0.311mm
343440×1440110ppi0.233mm
433840×2160102ppi0.248mm
493840×216090ppi0.282mm

23~24インチの1920x1080あたりがもっともポピュラーなモニターだと思う。このクラスのモニターの画素ピッチは概ね0.27mm前後になる。

従って、0.27mmより画素ピッチが狭いと細かいところが見にくくなる。

27インチの2560x1440のモニターを持っているが、画素ピッチ0.23mm前後になると個人的には少々見にくい印象で、31インチの2560×1440に買い換えたらとても見やすくなったので、気に入っている。

若い人だと0.23mm程度の画素ピッチでも十分だろうが、年齢を重ねる内に次第に辛くなってくる筈で、0.27mm前後の画素ピッチをおすすめしたい。

ただし、チャートを眺めるだけの用途なら、少々画素ピッチが狭くても解像度の高い方がいいのかもしれない。

また、一つの画面に一つのMTという使い方をするのであれば、必要な解像度が分かる筈なので、それに合わせて検討して見てもいいだろう。

筆者の場合は、31インチの2560×1440でMTを最大表示すると少々大きすぎる感がある。今興味があるのは34インチの2560×1080のモニターだ。

これなら31インチのモニターより画素ピッチは大きくなる。解像度的にもちょうど良さそうなので、34インチのウルトラワイド2560×1440を上下に2枚並べればいい感じになるのではないかと思っている。

ちなみに、34インチの2560×1440のモニターは概ね4~5万円位で購入できる。湾曲モニターとかゲーミングモニターとなるともう少し高くなる。

横の解像度がもう少し欲しければ、iiyamaのProLite XUB3493WQSUが、3440×1440とかなり横の解像度も高い。画素ピッチは0.233mmとやや低いが、非光沢画面で価格も6万円ほどだ。同じ解像度のモニターだとだいたい5万円7万円で販売されている。

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